あっさりスープと味の染み込んだ具材がうまく絡まり、スープも残さず飲み干せる。

別皿で「なんこつ」なども付く一番人気の二見そば

民家を改装した落ち着いた雰囲気の店内=名護市二見

別皿で「なんこつ」なども付く一番人気の二見そば 民家を改装した落ち着いた雰囲気の店内=名護市二見

 當眞智也さん(47)が名護市二見の実家を改装し、2011年3月にオープンさせた。妻の美香さん(41)と切り盛りする。

 一番人気の「二見そば」(720円)は、三枚肉とソーキ、昆布、ゆし豆腐がのっている。肉や昆布は煮込まれて味が染み込み、ソーキもほろっと肉がはずれる。

 ゆし豆腐にぴったりのスープは、5時間煮込んだ豚だしをベースにかつおだしも入るが、「いずれかの風味だけが突出しない」(智也さん)ように工夫。一口目を物足りないと感じても、飲みきったときにおいしかったと言ってもらえる奥深い味にこだわる。「自分のおじいやおばあが作った料理がうまかった」と智也さん。開店当初は高齢者のスープの残し方などを見て、飲みきってもらえる味の完成へと試行錯誤した。

 朝夕が肌寒くなったこの時期でも人気の自家製黒糖ぜんざい(260円)は通常の2倍の量を使うという氷のさらさらした食感がたまらず、黒糖の甘さを上手に和らげる役割も果たす。昔懐かしのジューシー(210円)は智也さんが祖母の味を追求し、三枚肉やひじきなど具だくさん。どのメニューも各食材の味のバランスを意識した一品だ。美香さんは食事後に「おいしかったよ。ごちそうさま」と言って笑顔で帰っていく人を見るのが「店をやって良かったと思える瞬間」とうれしそうに話す。

 注文を受けて一つ一つの工程を丁寧に行うため、「お待たせすることもあり申し訳ない」と、2人は口をそろえる。最近は仕入れ値が高騰し、将来的には値上げを検討せざるを得ないという。しかし、いずれも理由は「味を落としたくない」という強いこだわりがあるからだ。(北部報道部・伊集竜太郎)