「オニササ」。石垣島で知らない人はいないといわれる不思議な響きの、この食べ物。中でも元祖とされる知念商会のオニササは1日500~600個を売り上げる。

鶏ササミのフライとおにぎりを組み合わせた「オニササ」

ケースに並んだ揚げ物から好きな品を選ぶ中学生=石垣市登野城、知念商会

鶏ササミのフライとおにぎりを組み合わせた「オニササ」 ケースに並んだ揚げ物から好きな品を選ぶ中学生=石垣市登野城、知念商会

 その正体は、おにぎりと鶏ササミのフライを組み合わせた180円のお得なB級グルメだ。

 店に入ると、目の前に大きな食品ケースがあり、おにぎり5種(各60円)、揚げ物約30種(50~280円)の中から、好きな具材を選んでレジに持って行く。

 不動の人気を誇るオニササだが、その起源は不明。同商会の知念秀子さんは「おかずは子どもたちのリクエストで少しずつ増えた。ササミを置いた時期が分からず、いつの間にか定着し、呼び方も子どもたちが略して『オニササ』と言い始めた」と明かす。

 ケースの横にそろえたケチャップやマヨネーズ、ソースなどの調味料も子どもの要望で設置。今では、小学生から年配者まで慣れた手つきで、三角のおにぎりを具材の形に形成し直し、好きな味付けで楽しむ。オニササ以外にも、お得な「オニポー」(おにぎり+ポーク、110円)、「オニコロ」(おにぎり+コロッケ、110~160円)は小中学生に人気。創業以来のドラムチキン(180円)もファンが多い。

 組み合わせのベースとなる、おにぎりは週末には1500個も売れることも。揚げ物は品によって、温度の違う三つの油を使い分け、時間がたってもサクサク感を保つ。

 知念さんは「子どもが多いので値上げができず商売はきつい。でも、子どもたちに育ててもらった店でもあるので、薄利多売でこれからも頑張る」と満面の笑みを浮かべた。(八重山支局・新崎哲史)