あっさり味の澄んだスープに、もちっとした食感の縮れ麺がよく合う。与那原町えびす通りのそば屋は「自家製麺」と「伝統の味」をPR。店主の我謝武信さん(53)は「昔ながらの味を大切にしています」と声を弾ませる。

もっちりした食感の麺と澄んだスープの沖縄そばとやさしい味のじゅうしー

「母親の作った料理が私の味の原点です」と話す我謝武信さん=与那原町与那原

もっちりした食感の麺と澄んだスープの沖縄そばとやさしい味のじゅうしー 「母親の作った料理が私の味の原点です」と話す我謝武信さん=与那原町与那原

 店を開いて約4年の我謝さんだが、伝統にこだわる理由がある。約40年前、母親の故ルリ子さんが同じ場所で「民芸食堂」を開いており、長年地域に親しまれた。

 約15年前に閉店し、そのままになっていたが、長男の我謝さんが30年ぶりに帰郷、復活させることになった。東京で約30年、設計関係の仕事に携わった我謝さんは「意外に、おふくろの味を覚えていたんですよ」。まず、スープの再現に取りかかった。

 かつおと豚でだしを取り、当時のメニューを知る妹たちに味を確かめてもらいながら「これなら近いかな」というあっさり味を作りあげた。一方、麺は「自分のオリジナルを作りたい」と試行錯誤の末に、歯ごたえのある縮れ麺にたどり着いた。

 自家製麺は生のまま保存し、注文を受けて初めてゆでる。そのため出来上がりまで多少時間がかかるが、できたての歯ごたえを楽しむことができる。三枚肉入りのそば(中)が520円。ソーキそばは750円。じゅうしー(180円)も人気だが「これだけは母親の味をまねできなかった」と苦笑いする。

 昔の常連さんが訪れて「お母さんの方がおいしかった」と冗談を言うこともあるが「そこは自分のスタイルでやりますよ」と我謝さん。与那原にそば屋が増えることを願っている。「お客さんがそば屋を選ぶことができたらそれだけで楽しい。そうすれば与那原に来てくれる人も、もっと多くなる」と笑顔をみせた。(南部報道部・天久仁)

 【お店データ】。営業時間は。。。電話090(3802)0588。