イノブタの沖縄そばやカツ定食を売りにした、南城市大里稲嶺の「あらた食堂」。甘みがあり、さっぱりした味わいの肉や食事を、腹いっぱい食べてほしい-。店主・新垣善則さん(62)のそんな思いから始めた店は、圧倒される量とイノブタの珍しさに引かれ、多くの客が訪れている。

一番人気のイノブタそば(大)。なかなか減らない量に圧倒される

あらた食堂店主の新垣善則さん=南城市大里稲嶺の同店

一番人気のイノブタそば(大)。なかなか減らない量に圧倒される あらた食堂店主の新垣善則さん=南城市大里稲嶺の同店

 新垣さんの弟・善光さん(61)が10年ほど前から、市内で30頭を飼育。弟からの提案もあり、新垣さんは「イノブタを使った、県内のどこにもない沖縄そばの店を作ろう」と決心。昨年10月に開店した。

 一番人気は、イノブタそば(大)=650円。もやしとキャベツ、そしてイノブタを加えた野菜炒めをのせる。イノブタの骨でだしを取ったつゆは、さっぱりした味わいだ。食べきれずに、持ち帰る人もいるボリュームだ。

 イノブタを、さまざまなバリエーションで食べたい人にはイノカツ定食(750円)がお勧め。カツのほか、イノブタの野菜炒め、イノブタ汁に加え、小鉢2つが付く。

 イノシシと豚を掛け合わせたイノブタは、肉に臭みがでないよう、野菜を食べさせるなど工夫しているという。

 南城市の親戚宅を訪ねる度に来店するという、那覇市の嘉数良雄さん(67)一家。妻の秀子さん(65)は「値段も手ごろで、量も多い」と喜び、長女の平良安奈さん(36)は「イノブタは、しつこくないので食べやすい」と満足げ。

 再出発の思いを込め、食堂名を考えた新垣さん。「お客さんも忙しい。60分しかないお昼時間だから、早く料理を出すよう心掛けている。パニックですよ」と笑う。「お客さんが飽きないよう、求めやすい値段で、食事の種類も増やしていきたい」と話した。(南部報道部・又吉健次)=毎週金曜掲載