ネコと触れ合う「猫カフェ」ではないが、店内にはネコ3匹、イヌ1匹がいる。接客担当の「看板ネコ」猫之進がおけの中で居眠りしたりそばにうずくまったりしながら客を歓迎してくれる。

たくさんの刻み野菜と塩こうじが味わいに深みを出している猫丸庵カレートロふわオムレツトッピング

「親戚の家に来た感覚でくつろいで」と話す女将の與那覇初代さん=中城村当間

たくさんの刻み野菜と塩こうじが味わいに深みを出している猫丸庵カレートロふわオムレツトッピング 「親戚の家に来た感覚でくつろいで」と話す女将の與那覇初代さん=中城村当間

 もともと猫丸庵は、イラストレーター・造形作家で、沖縄タイムスのワラビーで「お仕事DA! グレート」連載中の2011年11月に急逝した猫丸かおるさんの作品を展示するための空間。猫丸さんと家族同然の付き合いだったという女将(おかみ)の與那覇初代さん(40)が、どうせならたくさんの人に来てもらおうと食事や飲み物を出すギャラリー喫茶として13年7月、中城村役場の向かいにある民家を借りて始めた。

 人気メニューはチャーシュー定食(900円)と猫丸庵カレー(680円)。ともにうま味調味料を使わず、自家製塩こうじが味を引き締める。カレーは軟骨ソーキ以外はルーだけのようにも見えるが、実はニンジン、キャベツなど6種類の野菜が細かく切られ煮込まれたもの。軟骨ソーキのコクと野菜のうまみがブイヨンを不要にした。

 野菜を刻み込むのはニンジン嫌いだった猫丸さんに食べてもらおうと與那覇さんが工夫したやり方だ。店のすべてのメニューは、與那覇さんと猫丸さんや家族らとのそんな思い出に彩られている。

 もう一つのおすすめメニューはカレーそば(大700円など)。沖縄そばに猫丸庵カレーを加えたものだが、だしの昆布との相互作用なのかカレーとは違う独特の風味が出る。そばを食べた後のスープにご飯(100円)を入れ味わい尽くすのが定番だ。

 與那覇さんは「これからも自分がおいしい、好きだと思えるものを出していきたい」と話していた。(中部報道部・前田高敬)