修学旅行で沖縄を訪れる学校数、人数がいずれも微減傾向にある。沖縄県の調査によると、2015年は前年比82校(3・2%)減、人数は前年比1万2105人(2・7%)減。16年は前年比で92校、6479人それぞれ減少の見通しだ。沖縄旅行は航空運賃とバス賃という二重の移動費負担があり、それぞれが消費増税の影響を受ける。さらに、大量輸送型の新幹線の方が小型化する航空機より選ばれやすいとの実情もあるという。(政経部・平島夏実)

修学旅行 校数と人数の推移

修学旅行の定番コース

修学旅行 校数と人数の推移 修学旅行の定番コース

 県の調査によると過去10年間、修学旅行生は学校数、人数ともほぼ横ばい。うち、東日本大震災による振り替え需要があった11年と、県が東京や大阪で説明会をした翌年の14年は伸びたが、15年は学校数、人数とも減少に転じた。

 全国的に少子化が進む中、修学旅行の市場は従来通りの誘客対策では先細りすると予想されている。大手旅行社によると、(1)リーマンショック前の水準には戻っていないものの県内のホテル単価が上がっている(2)沖縄旅行には航空運賃とバス賃の両方が必要である-ことも苦しい要素だという。

 日本修学旅行協会によると、公立小中高校のいずれかの修学旅行上限額を定めている自治体は、15都県、11政令指定都市に上る。中学生の間で沖縄旅行の希望が多いという京都市では14年度、上限額を4千円引き上げた。消費増税による移動費増に配慮した結果だが、再増税となった場合、「保護者負担を考えると、もう1度引き上げるのはなかなか難しい」と悩む。

 価格面以外に、航空機の予約の取りにくさを挙げる声もある。修学旅行の予約時期は搭乗の約2年前だが、その時点での航空ダイヤは大まかにしか決まっていないという。機材の小型化も一因。修学旅行生が複数の便に分乗する必要性も出ており、大量輸送に適している新幹線が選ばれやすくなっているという。

 では、どうすれば沖縄に修学旅行を呼び込めるのか-。

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は本年度、本島縦断型ではない“エリア完結型コース”を旅行社や学校側に初めて提案した。教育旅行の質を維持した上で移動費を節約してもらう狙い。各地の観光協会と話し合いながら「平和学習のイメージが強い南部でもマリンスポーツはできる」「マリンスポーツのイメージが強い中北部でも平和学習はできる」と発信している。