移民の国・ブラジルは多民族国家だ。先住民族に加え、アフリカ、欧州、アジアなど多種多様な民族が暮らし、共存している。日本からも多くの移民が海を渡った

▼南米初のリオデジャネイロ五輪が始まった。開会式のアトラクションでは、日本からの移民を象徴する赤い旗を持ち、白い衣装を着た人たちが登場し、日系移民が根付いていることを印象付けた

▼祖父母が読谷村出身の沖縄3世で、柔道男子66キロ級ブラジル代表として出場するチャールズ・チバナ選手(26)もそうだ。柔道一家として知られ、父親に3歳から習い始めたチバナ選手はメダル有力候補だ

▼一家は祖母の弘子さん(78)をはじめ親戚ら40~50人が6階建てのビルに住み、まるで昔の沖縄の集落を思わせるような生活をしている。チバナ選手は祖母が作るゴーヤーチャンプルーが大好物だという

▼沖縄から移民が送り出されて117年。今では海外に約40万人の県系人がいる。そのうち約半数の19万人がブラジル在住だ。県内には海外子弟を招いて日本語や沖縄文化を研修させている市町村も多い

▼チバナ選手には、大舞台で実力を思う存分発揮し、活躍してほしい。自分の子や孫、親戚のように思ってくれる祖父母の故郷の人々の声援がきっと届くだろう。遠く離れても絆はしっかりと受け継がれている。(玉寄興也)