那覇市真嘉比のサービス付高齢者向け住宅・デイサービス「琉球の街」で2日、純白のウエディングドレスに身を包んだ平均年齢88歳の“花嫁”8人によるファッションショーがあった。沖縄戦後の混乱で結婚式ができなかったり、存分におしゃれできなかった女性のため、同市天久のエステサロン「ローズヒップ」(新垣雅美代表)がボランティアで企画。8人中7人が初めてのウエディングドレスといい、はにかみながらも満面の笑みをみせた。

ウエディングドレスに身を包んだ女性たち=2日、那覇市真嘉比の琉球の街

 華やかなドレスに、白のおしろいや口紅、色とりどりの髪飾りで顔回りも彩った81歳から95歳までの花嫁たちは、施設職員や入所者による紙吹雪の舞うウエディングロードに登場。ふだんは手放せない歩行器なしで堂々と歩く花嫁もおり、入所者から口々に「すばらしい」「きれいでまばたきできない」などの歓声が上がった。

 「いい気持ち。生きていて良かった」。最年長の新里正枝さん95も初めてのウエディングドレス。戦後まもない結婚で、当時はドレスもなく、落ちていたパラシュートの生地などを編んで自作した髪飾りで式に臨んだという。亡くなった夫にも「見てほしいな、年をとったけど」と、はにかんだ。三浦シズエさん86も「若返ったよう。思いがけないお祝いでうれしい」と頬を緩めた。

 昨年、スタートした新垣代表らの企画は2日で5回目。「着の身着のまま戦後を生き延びていつ結婚したか分からない」という高齢者らの話を聞く中で企画を思いついたといい、関わるスタッフにも「沖縄のおばあたちは皆、自分のおばあだと思いなさい」と言い聞かせているという。「最初はウエディングドレスを嫌がっても、着た後は表情が一気に変わって喜んでくれるんです」と手応えを語った。

 ローズヒップはショーを希望するデイサービスなどの施設を募っている。問い合わせは電話、098(860)6600。