嘉手納ナインが大阪入りしてから2週間、ソフトバンクの松坂大輔らを育てた元横浜高野球部部長の小倉清一郎氏(72)が練習に帯同している。「1回でできなきゃだめなんだよ、ゲームにやり直しはねえんだよ」。球場に響く大きな声が選手たちの気を引き締める。

大蔵宗元監督(右)の横で、嘉手納ナインの指導に当たる小倉清一郎コーチ=大阪市・南港中央球場

 小倉氏は横浜高で部長やコーチを務め、甲子園優勝3回、通算62勝を果たした。相手チームを詳細に分析した「小倉ノート」で知られ、2014年に勇退。その後は全国各地の高校を回り、指導を続けている。

 大蔵宗元監督の依頼を受けた小倉氏は1日に合流。打撃や走塁など事細かに選手たちに伝える。「(嘉手納は)レベルで言うと、3段階で一番下。10回やったら9回負ける」とするが、初戦を振り返り「あんなに打つと思わなかった。よくやっている」とうなずく。

 大蔵監督は「県大会で優勝して基本をおろそかにしていたが、小倉コーチが来て激変した。気持ちにスイッチを入れてくれた」と感謝する。

 大石哲汰主将は「とても厳しいが今までこなせなかった練習ができて大きな経験につながった。ほめられた時はうれしい」。名参謀の助言を受け、8強入りへ一歩ずつ進んでいる。