セブン-イレブン・ジャパンが2018年に沖縄に進出し、県内全域で300店規模の店舗体制を目指していることが分かった。しのぎを削る沖縄ファミリーマートとローソン沖縄の店舗数が合わせて500店に迫る中、大規模出店で競争は激しさを増す見通し。幅広い客層から支持を得るセブンの参入は、スーパーなどのコンビニ以外の小売業界全体にも影響が広がるとの見方もある。(政経部・照屋剛志、長浜真吾)

県内コンビニの店舗数の推移

 県内の流通関係者は「一気に300店舗の出店は難しい。数年に分けて年間数十店舗を出してくるのでは」と予想。「それでも今までの県内コンビニの出店スピードからすれば影響は大きい」とする。

 ローソン沖縄の担当者は「競争が激しくなるのは避けられない」と気を引き締める。

 ローソン沖縄と沖縄ファミリーマートは、沖縄限定の商品開発など沖縄の実情に合った戦略でそれぞれ売り上げを伸ばしてきた。沖縄ファミマは店内で本格的なコーヒーが味わえる「挽(ひ)き立てコーヒー」といったヒット商品も全国に先駆けて売り出した。両社とも「足元を強化していく」とこれまでの沖縄での実績を強みに対抗する考えだ。

 コンビニ業界に詳しい、別の流通関係者は、セブンが目指す300店舗について「ファミマやローソンの既存店舗数を考えれば、単純に増やすことは難しい」としつつ、「パイを奪うなら話は別だ」と話す。

 セブンは近年、新規エリアに進出する際、直営店舗をオープンさせ、軌道に乗せてから、フランチャイズ加盟のオーナーを募る手法も取り入れている。競争激化が予想される沖縄でも採用される可能性が高いとみる。

 セブンの日販(1日当たりの店舗の売り上げ)は65万円程度とされるが、「沖縄で出店を加速するため、当面は日販の目標を低めに設定することもあり得るのではないか」と推し量る。

 また、セブンはプライベートブランド(PB)商品を充実させ、スーパーで扱われる商品も取りそろえるなどし、客層を広げている。「沖縄のコンビニは地域密着の商品提案に強みはあるが、バリエーションの充実は課題。セブンは総菜に定評があり、進出の影響は流通全体に広がりかねない」と分析している。

 りゅうぎん総合研究所の久高豊常務は「県経済が拡大する中、セブンの参入は消費喚起にもつながり、県経済全体にはプラスになるだろう」と見通す。ただ、「経済拡大のスピードを上回る出店になれば、既存店や他分野に影響が出る可能性もある」とした。