【リオデジャネイロ14日=又吉俊充】テニス男子の錦織圭選手(26)がリオで達成したテニス競技96年ぶりの表彰台。その快挙を支えた一人が、宮古島市出身でナショナルチーム男子担当コーチの高田充さん(46)だ。2時間49分にわたった14日の3位決定戦では、声を振り絞って錦織選手の背中を押し、勝利の瞬間はチームスタッフらと歓喜の輪に加わった。

錦織選手の勝利をチームスタッフと喜ぶ高田充コーチ(中央奥)=14日午後、リオデジャネイロ(又吉俊充撮影)

 「最後まで彼を信じていた。この喜びは言葉に表せません」。激闘を終え、高田さんは目を腫らしながら率直に思いを語った。

 相手は元世界ランク1位の強敵ナダル選手(スペイン)。高田さんは錦織選手が得点を決めるたびにガッツポーズし「圭、もう1本!」とげきを飛ばした。

 高田さんは13日の準決勝敗戦後、分析を重ねてきたナダル選手について錦織選手と映像を見ながら意見を交わした。対戦成績は1勝9敗と苦戦していたが「相手がどんなプレーをするか圭も分かっていただろうし、映像を見ることでより明確になったはず」。

 3位決定戦は序盤から錦織選手が試合をリードしたものの、第2セットに反撃され、このセットを奪われた。「普通なら気持ちも体力も落ちるところ。そこを切り替えて立て直した」とし、勝利をたぐり寄せた集中力をたたえた。

 およそ1世紀も遠ざかっていた表彰台にたどり着いたことに「圭の活躍は日本スポーツ全体の刺激になる。彼自身、東京五輪、グランドスラム(四大大会)に向けてトップを狙える」と意義を語る。

 「僕を五輪に連れてきてくれた選手や、チームの皆さんに感謝の思いしかない。その分、頑張ろうという気持ちが強かった」と涙を拭った。