タンタンタン、タッタタタン♪-。取材の合間に訪れたリオデジャネイロの観光名所「セラロンの階段」を上っていると、楽しげな打楽器音が聴こえてきた。リズムよく缶ビールを階段のタイルに打ち付けていたのは、休日で遊びに来たサムウェル・マルチンスさん(28)。「即興のサンバさ。缶に小石を入れるとマラカスにもなる」と笑う。奴隷の音楽や踊りがルーツとされるサンバは今ではブラジル文化の象徴。リオの街にも息づいている。

リオの観光名所「セラロンの階段」=8日

 五輪開催で「階段」にも各国から人が集まる。マルチンスさんは「サンバがきっかけでおしゃべりが始まる。それが楽しいんだ」。それでもいいことばかりではないみたい。友人のホジネ・ルーカスさん(30)は「この缶ビールはいつもなら4レアル(約130円)だけど、倍の値段で売るところもある。物価が高くなって暮らしも大変だ」と愚痴をこぼした。(社会部・又吉俊充)