「海兵隊よ さようなら」のタイトルで、1996年元日の本紙は特集を組んだ。有事の際、小規模の在沖海兵隊では対応できず、米本国から本隊派遣するほかなく、沖縄駐留は合理的理由がないと指摘した

▼元米兵暴行殺人事件を受け、きょう開かれる「被害者を追悼し、海兵隊の撤退を求める県民大会」。沖縄から海兵隊の撤退を求める声は大きくなっている

▼在沖米海兵隊は、沖縄の米軍兵力2万5千人のうち、1万5千人と6割を占める。北部訓練場、キャンプ・シュワブ、キャンプ・ハンセン、普天間飛行場など、基地面積でも7割が海兵隊施設だ。比率は20年前と変わらない

▼米軍内で性的暴行の被害を訴えた女性兵士の割合は、海軍、空軍、陸軍より海兵隊が多いことも米シンクタンクの報告書で分かった。海兵隊が沖縄から撤退すれば、負担が大幅に減るのは間違いない

▼もともと本土に駐留していたものが、反基地運動の高まりや政治的な思惑で米軍統治下の沖縄に移って来た。国は地理的優位性や抑止力の維持を主張するが、後付けであり説得力に欠ける

▼日本の防衛に海兵隊は本当に必要なのか。沖縄にいつまで犠牲を強いるのか。海兵隊の抑止力に疑問符が付く現状からすれば、政府は県民大会で決議される「海兵隊撤退」を真剣に受け止めるべきだ。(玉寄興也)