米国人に「君は共和党員?それとも民主党員?」と聞かれて驚いた。20年以上前、留学していた時のこと。「日本人だよ」と答えたら、分かったような分からないような顔をしていた

▼国力も国土も大きいからか、米国人には「外の世界」を知らない、あるいは知る必要がないと考える人がいる。外国人の私を米国式の二元論で分類しようとした人もそうだった

▼昔の会話を思い出したのは、人気ゲーム「ポケモンGO」のメートル法表記に米国人が戸惑っていると聞いたから。5キロをマイルに換算する、といったインターネット検索が急増したという

▼社会現象を巻き起こしているゲームだが、米国にメートル法を浸透させたら一番すごいかもしれない。なにせ、ヤード・ポンド法を使うのが世界で3カ国だけになっても頑張っている。ちなみに、ほかは西アフリカのリベリアとミャンマー

▼日本でも戦後まで尺貫法が生きていた。罰則付きの法律で使用を禁止し、ようやくメートル法が市民生活に浸透した。新聞も気を付けている。土地の面積を「坪」で聞いても「平方メートル」に直して書く

▼思えば英語や競争原理を軸とした米国流ルールが、グローバル化の名の下に世界を席巻してきた。単位こそ、統一されることに意義がある。たまには、米国の方に合わせてもらってもいいと思う。(阿部岳)