沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に反対する市民らは22日午前9時半ごろ、県道70号の高江橋に車約20台を道幅いっぱいに並べて封鎖した。機動隊が市民や車を排除し、工事用トラック10台が北部訓練場内に入った。市民らはトラックが通過するまで、約2時間にわたり機動隊のバス2台の間に押し込められた。

橋を封鎖する車両の間に入って抗議する市民らを排除しようとする機動隊ら=22日、東村高江・高江橋

 市民と機動隊のもみ合いで、名護市辺野古の島袋文子さん(87)が小指を切って5針を縫うけがをし、男性(63)が機動隊員の膝で胸を押さえつけられて打撲を負った。2人は救急車で搬送された。

 市民による県道70号の封鎖は、高江橋のほかに2カ所でもあり、その都度機動隊に排除された。車はタイヤを浮かして車を移動する道具を使い、1台ずつ動かし、トラックが通る車幅を確保した。市民らは「工事強行やめろ」などと建設反対を訴えた。

 県道70号では警察による交通規制も行われた。

■「触るな!」と怒鳴られ負傷

 島袋文子さん(87)は高江橋の近くで機動隊員に右腕をつかまれ、強く振り下ろされたため、右手小指を機動隊バスのどこかに強打したと話す。「傷が深く、肉が見えた。血が止まらなかった」。右腕には機動隊員の指が残したというあざが赤黒く残った。

 島袋さんによると、機動隊バス2台の間の「監禁場所」に押し込められようとしたため、車いすに乗ったまま右手でバス後部の取っ手をつかんで抵抗していた。後ろから機動隊員に「触るな!」と怒鳴られ、けがに至った。「県外の機動隊員のようだった」という。

 利き手をけがして包丁もつえも持てず、既に生活に支障が出ている。それでも、「戦(いくさ)で左半身を焼かれても生き延びた。これくらいでひるんではいられない」と気丈に振る舞った。

 胸を打撲した男性(63)は、高江橋を封鎖する車の間でほかの市民3人と縦1列に座っていた。男性や目撃者によると、前の人の両肩を押さえていたところ、前の人を引きはがそうとした機動隊員が男性の胸に靴を置いて踏ん張った。男性の抗議を受けて膝に変えたが、男性は完全に横たわり、押え付けられた状態が2~3分続いた。

 男性の胸には夕方になっても赤い打撲痕がくっきりと残っていた。「息苦しさもあり、骨が折れたと思って救急車を呼んでもらった」と振り返り、「機動隊はずっと暴力的だったが、きょうはあまりにもひどかった」と憤った。