【南大東で新垣卓也】非常に強い台風10号が接近する沖縄県南大東島では、強風が吹き荒れ、海上は大しけとなっている。迷走する台風の影響で物流が滞り、島内のスーパーは品薄状態。島民からは落胆の声も上がっている。一方で雨は25日もほとんど降らず、島の基幹作物であるサトウキビの農家には塩害の懸念が広がっている。

台風の影響で物流が滞り、南大東村内のスーパーでは麺類や加工食品の棚が空っぽになっている=25日、同村在所・JAおきなわAコープ南大東店

 村在所にあるJAおきなわAコープ南大東店は20日以降、船が入港できず、納豆や豆腐などの加工食品、牛乳や乳製品が不足している。25日も非常食のカップラーメンやお菓子、飲み物などを買いに多くの客が訪れた。

 山下典子店長は「台風が不規則に動き、入荷が2回延期になった。次は予定通りに入荷できるか、気が重い」と嘆く。牛乳を買いに来る客も多く「輸送手段は船が頼り。台風が来ると島民の精神的負担が大きい」と気をもむ。

 カップラーメンを買った同村旧東の桃原祥子さん(37)は「長く船が止まると食材が何もなくなる。早く遠くに行ってほしい」。島内の弁当屋に勤める女性(42)は、キャベツや卵など弁当の材料が底を尽き、「あしたからどうしようかね…」と肩を落とした。