【小橋川慧通信員】第6回「世界のウチナーンチュ大会」の開催が近づいている。沖縄からカナダに最初に移住した那覇市首里出身の牧志安能氏の孫娘で、カナダの4沖縄県人会の中で最大の組織を持つレスブリッジ沖縄文化協会(会員約400人)の書記と会報係を16年務めるマーリン・マコーヒーさん(旧姓・名護)に、大会参加のきっかけや大会の印象などを話してもらった。

国際通りのパレードで笑顔のマーリンさん(左)と米国オハイオ州から来沖した妹のフェイさん=2001年、那覇市・壺屋小学校

 アルバータ州南部で生まれ育ったマーリンさんは、沖縄が「故郷」という考えは全くなかったという。気持ちが変わったのは2000年に催された「牧志安能カナダへの移民100周年式典」。式典には、四十数年沖縄で牧師を務める長年の友人、県系2世のロイ・大城氏も出席していた。

 「沖縄に、まだ親戚はいるかしら」と言うと「行って自分で確かめたら」とロイさん。その言葉に刺激され「沖縄は祖父母、そして父の古里。行ってみよう。訪れるなら大会こそ最上の機会」と母と息子、娘を連れて01年の第3回大会への参加を決意した。

 「那覇空港に到着し、祖父母や父が踏んだ同じ地を私も踏んでいるという思いと、わき起こった感情はとても説明できない」とマーリンさん。「ようこそ沖縄へ」と書かれた横断幕を持っていた人々の中に、祖母の親戚を見つけた。

 沖縄カナダ協会の大山会長は両手を広げて迎えてくれて、アルバータ州南部で生活を共にした旧友を迎えるロイ・大城さんの興奮した顔もあった。空港では誰もが激しい感情に圧倒されたという。

 マーリンさんが大会で受けた最も強い印象は沖縄の人々の連帯感だった。初対面の親戚だけでなく、世界各地から集まった沖縄系の人々とカナダ県人会会員との間にすぐにわき起こる「仲間意識」。熱狂的な観客が見つめる中、那覇の国際通りで行われた感動的な前夜祭パレードなど。開会式から閉会式まで最高の沖縄を体験できるよう組織された大会に参加して、自分のルーツに対するプライドが高まるのを感じたとマーリンさん。祖父母や父方の数多くの家族とのつながりができたことが大会参加の意義だったと付け加えた。

 同協会は「大会」のエキサイティングな体験を、会員だけでなく友人やまたその友人、そしてアルバータ州外の人にも宣伝している。同協会を通し、大会参加者の数は7人から15人、25人、30人、50人と回を重ねるごとに増え、来る第6回大会には約100人の参加を予定している。3回続けて大会に参加したマーリンさんは「行くたびに自分のルーツについて多くの新しいことを学んでいる。大会参加は真の『ホームカミング(帰郷)』になっている」と結んだ。