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  • JAとコープの移動販売車が買い物弱者の高齢者らに浸透してきた
  • JAが北部と宮古島市、コープが中南部で展開。スーパーと同額で販売
  • まだ採算ギリギリだが、認知度の高まりとともに収支も改善傾向に

 「買い物弱者」を支援しようと、JAおきなわ、コープおきなわがそれぞれ導入している移動販売車が、地域に浸透してきている。車などの移動手段を持たない高齢者の徒歩圏内にある公民館や集会所、個人宅前などに細かく停車場を設定。両組合が運営するスーパーと同額で生鮮品や日用品を買える機会を提供している。いずれも採算ラインぎりぎりの運行だが、認知度が高まってきたことで、収支も改善の傾向にあるという。(政経部・又吉嘉例)

JAおきなわの移動購買車「あじまぁ号」での買い物を楽しむ地域住民=24日、大宜味村・喜如嘉公民館前

 24日午前、大宜味村の喜如嘉公民館前にJAおきなわAコープの移動購買車「あじまぁ号」が止まると、到着を待ち構えていた高齢者らが買い物を楽しみ始めた。一番人気の刺し身から野菜、殺虫剤、ウチカビ(あの世のお金)まで商品は400~500点。果物や牛乳が次々に売れていく。

 パンや納豆、リンゴなどを買い込んだ山城ヤスさん(91)は「店が遠いのでとても助かる。1カ所でまとめて買えるので、ついたくさん買ってしまうね」とほほ笑んだ。

 JAおきなわAコープは今年4月から、北部と宮古島市で「あじまぁ号」を走らせている。月~金曜日の5日間、各4~6カ所を訪問。停車場間の距離は徒歩15~20分程度が目安だ。

 JAおきなわ生活部によると、国頭、大宜味、東3村と名護市久志を回る北部は移動距離が長く燃費がかさむため、現状は赤字路線。ただ、北部、宮古のいずれも売り上げは右肩上がりだという。北部の7月の1人当たり購入単価は平均940円で、4月に比べ140円増加。宮古も同じく、7月の1人当たり購入単価は平均1400円で、4月より300円増えている。

 この期間、利用者の声を品ぞろえに反映させたり、個別に注文を受けたりするなどの取り組みで利用機会を増やしてきた。担当者は「収支は北部と宮古を足してトントンくらい」とする一方、「地域活性化のためなので、利益は求めていない」。同JAでは10月にも3台目を導入する。

 コープおきなわは2014年3月から、中部と南部の2路線で移動店舗「まちかど便」を始めた。月~土曜日の6日間、各2~8カ所を巡回。1日6万円の売り上げが採算ラインだ。当初は赤字だったが、担当者は「徐々に知られ、『うちにも来てほしい』という声が上がってきた」。巡回先の拡充に伴い、売り上げも伸びた。現在は6万円を達成する日も増えたという。