プロバスケットボールプレーヤーから教育の道へ。大学の体育学科で将来、教員を目指す学生を相手に教べんをとっている。「プレーヤーとしては花開かなかったが、指導者として一流を目指す」。指導の根底に常にあるのは、プロ選手として培った経験だ。

「指導者としてバスケット界に恩返しがしたい」と語る城間修平さん=22日、東京・日本大学文理学部キャンパス

 高校、大学とバスケット漬けの日々を送った。18歳以下の日本代表やインカレ優勝も経験し、卒業後は晴れてプロの道へ。高松ファイブアローズ(当時bjリーグ)ではシューティングガードとして準優勝に貢献した。

 だが、プレーヤーとしての自分を客観的に見て、限界を感じていたという。2008年に現役を引退。指導者を目指し大学院へ進んだ。現役時代、外国人選手が日本人では考えられないプレーをするのを見て興味を持っていたことから、選手のプレーを決める要因となる「実践知」を研究テーマに選んだ。

 「選手がコート上で何を考えながらプレーをしているのかを知りたい」

 多くの選手にインタビューを重ね、膨大なデータを分析、仮説をもとに共通項を導き出した。「選手はボールを持つ前から常に五つ以上もの選択肢を持ち、一流選手はその中から瞬時にベストの判断を下せる先見性を持つ」。指導者として的確な指示を出す上で、選手の精神世界を知る事は大きなプラスになった。

 人間の内面に働きかけ、その人が持つ能力や可能性を最大限に引き出す「コーチング学」を専門にしている。論文の執筆や講義などで多忙な中、感じることがある。「人間力の習熟が早い学生ほど、競技力の向上も早い」。研究で学んだことは全て学生にフィードバックするスタンスだ。

 「いつかヘッドコーチとして世界で戦える選手を育てたい」。人一倍の熱意と冷静な分析でバスケット界を支えている。(小笠原大介東京通信員)

 しろま・しゅうへい 1983年、西原町出身。北中城高、日本大学を経て2005~06年福岡レッドファルコンズ、06~08年、高松ファイブアローズでプレー。08年現役引退。11年に日大大学院で教育学を修了し、助手を経て現在は文理学部体育学科助教。専門領域は「コーチング学」。