米大統領選の民主党候補指名争いで「政治改革」を訴えて旋風を巻き起こしたバーニー・サンダース上院議員(74)を支持したのは「ミレニアル世代」と呼ばれる若者層といわれる

▼1980~2000年ごろに生まれ、親世代から所得の格差が広がってきた世代である。現状に不満を持つ若者たちが、「この国を一握りの富裕層から取り戻す」と訴えたサンダース氏に熱狂した

▼日本の若者はどうだろうか。内閣府が行った2014年の調査によると、現在の生活に対する20代の満足度は約8割を占める。米国と同じく格差が広がった時代に生まれ、育ってきた世代。意識の違いは対照的だ

▼7月にあった参院選の県内の年代別投票率で20代は37・98%で最も低く、10代の46・77%を約9ポイント下回った。10代の初投票はマスコミで多く取り上げられ、主権者教育などの効果もあった。カヤの外に置かれた格好の20代に波及しなかった

▼不満を持たないことが社会や政治への関心を低くし、低投票率に反映しているのではないか。投票しても何も変わらないという無力感が根底にあるのだろう

▼東京大学先端科学技術研究センターの佐藤信助教は「挫折の経験が民主主義の基層」(中央公論7月号)と指摘する。1票ですぐに社会は変わらないかもしれない。諦めない心が民主主義を守る。(与那原良彦)