「ブリーフ裁判官に厳重注意」というニュースがあったのをご存じだろうか。東京高裁の岡口基一裁判官が6月、ツイッターで不適切な投稿をしたとして高裁長官からおとがめを受けた

▼内容はSMの女王様に縛られたという上半身裸の写真や「白ブリーフ一丁写真とかも、どんどんアップしますね」というコメント

▼黒い法服のお堅いイメージからかけ離れているだけに、「こんな人に裁かれたくない」という声もあるようだ。だが、裁判官も1人の市民。私生活や表現の自由は最大限尊重されるべきだ

▼岡口氏は謝罪したが、投稿は続けている。警察や検察の不祥事には手厳しい。「米軍基地という面倒な施設は沖縄にもっていく。そして日本本土は平和と繁栄を維持した」と言及したことも。公平な視線は信頼に値しそうだ

▼ところで、辺野古新基地の訴訟で国側を代弁する定塚(じょうづか)誠氏も東京高裁の裁判官だった。交流人事で法務省訟務局長になり、県側を追及してきた。今後裁く側に戻る可能性もある

▼こうした慣習は国会でも「野球の審判がいきなり相手チームに入るようなもの」などと批判されてきた。県側から見ると相手に裁判長の身内がいるのだ。公平性はかなり疑わしい。岡口氏の処分理由は「国民の信頼を傷付けた」だったが、こちらの方がよほど信頼を傷付けている。(阿部岳)