西表島西側海域で多くのサンゴが白化し、大規模被害の兆しが表れている。リーフ内のサンゴは、青、ピンク、黄、白などに変色し、異様なほど美しく見えた。西表島で長年ダイビングガイドをする矢野維幾(これちか)さん(62)は「高水温で苦しめられたサンゴの末期。最後の力を振り絞って輝いているようだ」。白化したサンゴの多くは約2週間で藻が付いて黒ずみ、死ぬという。(写真部・下地広也)

 島西側の白浜、網取、船浮湾内のサンゴ礁は、8月から次々に白化したという。3日の水温は約31度。浅瀬のサンゴはほとんどが白化し、水深約10メートルのリーフ斜面は雪が降り積もったように白かった。枝サンゴに群れるデバスズメダイは、すみかがなくなった後、どこに行くのだろうか-。

 記録的な高海水温で、石西礁湖などのサンゴが「大規模白化の恐れ」と報じられたのは7月下旬。県内各地でその後、多くのサンゴが白化しているという。「沖縄の宝」サンゴ礁の大きなダメージは、貴重な生態系を奪うのみならず、観光業にも影響を及ぼす可能性もある。

 
 
白化したサンゴは水深15メートルまで進行している=3日、船浮湾
白化が続けばサンゴをすみかとする生物にも影響が出てくる
高水温が続き白化した西表島船浮湾のサンゴ=3日(下地広也撮影)