子どもの貧困解消に取り組む沖縄子どもの未来県民会議の事業推進部会(部会長・島村聡沖縄大准教授)は5日、県庁で第4回会合を開き、県民から募った寄付金の最初の支援先を、児童養護施設や里親家庭で暮らす進学希望の高校3年生とする方向性を確認した。返済の必要がない給付型奨学金として、大学や専門学校進学に必要な入学金と在学中の授業料を支援する。13日の県民会議理事会に提案し、承認されれば9月中にも支援希望者の募集を始める。

寄付金の使い道を議論する沖縄子どもの未来県民会議事業推進部会のメンバーら=5日、県庁

 県によると、児童養護施設や里親家庭で生活し、来春卒業予定の高3生は県内に30人余。奨学金の給付対象者は毎年10~15人を想定している。県内の児童養護施設の子の大学等進学率は26・1%(2014年)で、県平均の39・8%を下回る。県子どもの貧困対策計画では、21年度までの県平均の目標値を45・0%に設定。給付型奨学金事業などを通し、養護施設の子も同等の目標達成を目指す方針だ。

 島村部会長は冒頭、NHKニュースで困窮体験を語った女子高生への批判が相次いだ騒動に触れ「本質的な貧困の問題は、子どもが自分で夢を追い掛け、やる気を出して頑張ろうという時にそのエンジンを失っていること。そこを失わせている文化的、社会的な貧困にもっと光を当てないといけない」と述べた。