本気で自殺を考えた人が4人に1人おり、過去1年内に自殺未遂をした人は推計で53万人超-。日本財団が、全国の20歳以上の男女約4万人を対象にした調査を公表した(8日付本紙)

▼かつて3万人を超えていた自殺者数は、2010年以降、減少傾向にある。それでも15年は2万4025人で、毎日65人が命を絶ったことになる。自殺率の高さは先進国の中で依然、突出している

▼自殺を考えた人の割合は、若い世代ほど高い。20~40代は30%を超え、沖縄の若年層は全国平均を上回った。15~39歳までの死因の1位は自殺だから、深刻に受け止め一層の対策を進める必要がある

▼死にたいと思った人、未遂の人の半数以上が、悩みを相談していなかった。孤立して悩み苦しむ姿が目に浮かび、心が痛む

▼福井県の丸岡文化財団が募集する「日本一短い手紙」の過去の入賞作にある。〈あのとき 飛び降りようと思ったビルの屋上に 今日は夕陽を見に上がる〉。苦しみが深く、もう死んでしまいたいかもしれない。でも、だれかに打ち明けたりして、思いとどまったことで、陽光の差す景色が目前に広がる日が来るかもしれない

▼苦しみに耐えている人を死へ追い込まないよう、周りの悩みに耳をすまし、解決へ手を携えることも必要である。10日から、自殺予防週間が始まる。(宮城栄作)