東村高江区在住で子育て中の母親2人は9日、沖縄県議会米軍基地関係特別委員会の仲宗根悟委員長に、周辺で米軍ヘリパッド建設の進む高江区を訪れ、住民の話を聞くよう求める要請書を出した。「県議会として高江区の異常事態を一刻も早く視察し、実情に基づいた論議をしてほしい」とし、16日開会の9月定例会前の視察を訴えている。

 軍特委の高江視察は2009年以降、行われていないという。一方で県議会は7月、建設中止を求める初の意見書を賛成多数で可決。軍特委も視察の必要性を確認していた。

 2人は要請書で「工事再開から(集落で)パトカーや救急車のサイレン音を聞かない日はほぼない」と政府の建設強行で激変した高江区の窮状を説明。一方、建設中のN1地区など四つのヘリパッドが未完成の現状でも、昼夜続くオスプレイの飛行訓練による騒音と振動で子どもの不眠被害が出ており、全六つのヘリパッドの運用が始まれば「高江で生活や子育てできなくなる」と訴え、一日も早い視察を求めた。

 9日時点で視察日程は未定。建設反対の市民の座り込み現場を訪れる県議もいるが、2人は取材に「県議にしかできない仕事をしてほしい。意見書で意思表明して終わりでなく、県議会として現場に行けない生活者の声を聞き、意見書に沿って県政を監視し、動かしてほしい」と話した。

 県議会事務局によると、軍特委が過去4年間で視察したのは1度。青森県などの県外の米軍基地で、新基地建設計画のある名護市辺野古も視察していない。