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  • 那覇市議会での市長発言が、議事録の一部から無許可で削除された
  • 製本された会議録を調べていた市議が事務局に指摘して発覚
  • 市議会の議長、事務局いずれも「削除の経緯は分からない」

 那覇市議会(金城徹議長)4月臨時会の城間幹子市長の発言を巡り、議事録の一部が、議会の許可を得ないまま削除されていたことが、12日までに分かった。議場での発言取り消しについて定めた市議会会議規則65条に抵触する。金城議長、市議会事務局いずれも「削除の経緯は分からない」としている。

急きょ訂正シールで城間幹子市長の答弁を“復活”させた会議録

 事務局によると、久高将光副市長が臨時会の閉会直後、金城議長に口頭で発言削除の意向を示した時点までの確認はとれたが、その後の経緯が不明という。金城議長は取材に「削除を指示していない。副市長から具体的な削除依頼があったとの認識はなく、削除した事実も知らなかったので経緯を知る由もない」とした。

 市側も「経緯は把握していない」としている。

 8月末までに製本された会議録を調べていた市議が9月6日に気づき、事務局に指摘して発覚した。削除されたのは、埋蔵文化財の調査報告書未刊行問題で開かれた4月18日の臨時会での城間市長の発言。4月時点で市議らに回覧された議事録の未定稿では削除されていなかった。

 発覚を受け、7日の本会議で金城議長は「事務局による会議録の調整段階で錯誤により削除した」と釈明。「本来削除の必要がなかった」とし、会議録に発言を再掲するとした。

 削除されたのは城間市長が、未刊行問題を「(市全体の)獅子身中の虫」と例えた発言。市議会規則65条によると、議場での発言取り消しは発言のあった会期中のみでき、議会の許可を得なければならない。議長の権限で訂正できるのは、発言の趣旨を変えない程度に限られる。

 公文書問題に取り組む調査団体「インフォームド・パブリック・プロジェクト(IPP)」の河村雅美代表は「万が一にも、議事録の作成過程で圧力や恣意(しい)的な削除があってはならない。再発防止のため、なぜこういう事態が起きたのかしっかり検証すべきだ」と指摘した。