資産、財産などお金に関係する漢字の「へん」や「つくり」には「貝」の字が含まれている。遠い昔の中国で、貝が貨幣として使われていたことに由来するという

▼公から集めた金の使い道、つまり財政のチェックは議員の大事な務めのはずである。その責務を担う議員、議会が、率先して公金をちょろまかしていた。富山市議会で横行していた政務活動費の不正取得問題である

▼業者から白紙の領収書を受け取って金額を記入したり、金額を1桁増やしてみたり、領収書自体を自分で偽造したり…。そうして“汚(お)金”を得ていたことが次々と明るみに出ている

▼良心にとげは刺さらなかったのだろう。白紙領収書の受け取りも“慣行”になり、不正の仕方は先輩議員から習ったという発言もあった。不正が判明した市議は8人、その額は2千万円を超えそうという。市民からすれば「辞職ドミノ」は当然の責めであろう

▼政務活動費の不正と聞いて思い出すのは、2年前の兵庫県議の件である。号泣会見が全国の耳目を引いたが、その後も富山市議会では不正が繰り返されていたのだから、あきれるほかはない

▼悪い貝(金)を懐に入れていると、その毒がいつかは痛みを伴って体を回るだろう。天網恢恢(かいかい)疎にして漏らさず。住民のチェックの目は、網のように張り巡らされている。(宮城栄作)