沖縄県不動産鑑定士協会やコザ信用金庫などは、中古住宅の新たな評価基準策定に県内で初めて取り組んでいる。修繕やリフォームなどのメンテナンスも加味した評価基準で良質な中古物件の普及につなげ、適正な売買を促す。金融機関の担保価値も向上させ、中古向けの金融商品も開発する。売買の相談受け付け、評価、融資の一貫したサービスを年明けにも試験的に提供し、中古住宅市場の活性化を狙う。

中古物件のワンストップサービス案

 評価基準策定に取り組むのは県不動産鑑定士協会、コザ信金のほか、建築士らでつくるOKINAWA型中古住宅流通研究会、県中部宅地建物取引業者会。8月に国土交通省の「住宅ストック維持・向上促進事業」に採択された。

 現状の住宅評価は毎年価値が下がり、建築から20~25年で一律に価値がゼロと判断される。修繕やリフォームなどのメンテナンスによる価値向上も反映されず、持ち主の建物に対する維持・管理への関心が薄くなりがちで、手法もまちまちだった。

 本来の価値より低く評価されることが多く、売り手側に不利になる上、買い手側にも修繕などの情報が不足し、流通の課題となっている。

 新たな評価では下部構造、屋根や建具などの内外装、給排水などの設備といった分類で基準を明示し、透明性も高める。基準を明示することで、建物の維持・管理の動機づけにもつなげ、良質な住宅の普及も目指す。

 宅建業者会で相談を受け付け、物件を調査。建築士が耐震性などの建物診断を実施し、不動産鑑定士が価格や耐用年数を算定する。

 コザ信金は中古住宅向けのローンのほか、リフォーム資金の融資や、修繕用の積金預金などの商品を想定している。

 4者は6月から協議を開始。今年中にサービスをつくり上げ、年明けにも試験的に実施する方針。(政経部・照屋剛志)