沖縄県三線(さんしん)製作事業協同組合(渡慶次道政理事長)は27日、2018年の国の伝統的工芸品指定と県産三線のブランド強化を目指す「県産三線普及ブランド化委員会」を立ち上げる。

「県産三線普及ブランド化委員会」にメンバー入りする宮沢和史さん

 委員には人間国宝の照喜名朝一さんら音楽家や有識者が入る。調査や勉強会を重ね、海外産三線との差別化や伝統的技法の継承による三線産業の強化、歴史や文化的な価値の確立を狙う。

 委員会は3年計画で、県の沖縄工芸ブランド強化事業の一環。委員会には「THE BOOM」の元ボーカルの宮沢和史さんや知名定男さん、大工哲弘さん、県立芸大の比嘉康春学長らも入る。

 国伝統的工芸品の指定を受ける要件を満たすため、ことしは県内家庭における普及率や棹(さお)の材料となるコクタンの分布状況、蛇皮の国際的な消費動向などを調べる。

 組合によると三線は年間4万丁ほど生産されているが、県産三線は25%未満という。海外産は安い県産の半額程度で売られているが、現状では販売時に産地を明記する必要がなく、消費者は判別できない。安価な海外産の流通で、若手職人が修行で作る低価格帯三線のシェアが奪われるなど、製作店の経営や後継者育成に影響が出ている。

 渡慶次理事長は「三線は今、海外産にシェアを奪われ、伝統面でも取り残されている。音楽や文化の専門家から意見をもらいながら、現状を打破したい」と話した。