沖縄県粟国(あぐに)村では相次ぐ台風の接近に伴い、粟国-那覇を結ぶ定期船「フェリー粟国」の欠航が続き、那覇沖約60キロの離島の暮らしが打撃を受けている。13~19日の7日間は台風16号の影響で欠航し、小売店の商品棚から生鮮品が消えたり、仕事で沖縄本島に行った村民が戻れなくなったりした。その後運航再開したが、26日は台風17号の影響で再び欠航。村によると数日は続く見通しという。(伊良皆光代通信員)

8日ぶりに那覇発の定期船が入港し、不足していた物資の荷下ろし作業があった粟国港=20日、同港

生鮮品が並んでいた商品棚。ことし最長の7日間の欠航が始まり、数日で品不足に陥った=17日、粟国村浜の浜売店

8日ぶりに那覇発の定期船が入港し、不足していた物資の荷下ろし作業があった粟国港=20日、同港 生鮮品が並んでいた商品棚。ことし最長の7日間の欠航が始まり、数日で品不足に陥った=17日、粟国村浜の浜売店

 島の物資は主に定期船で運ぶが、南向きで手狭な粟国港は風の影響を受けやすい。年間の欠航日数は、同じ離島の座間味や渡嘉敷が約30日なのに対し、粟国は約60日とほぼ倍に上る。

 粟国島で最も大きい日用品店「浜売店」では、野菜や牛乳、卵といった生鮮品やパンなどが、欠航開始から数日で消えた。店によると「日持ちしない品は早く売り切れる。10年ほど前にも同じことがあった」という。

 島に移り住んで半年になる與那覇優子さん(39)は「保育園に通う子どものお弁当作りにも困った」と話す。近所の人が持ってきてくれたパパイアや冬瓜などでしのいだが「船が着かないからネットで注文した品も届かない。備蓄が必要だと感じた」と語る。

 定期船より悪天候に強い空路は、昨年8月の第一航空(大阪府)の着陸失敗事故以来、定期航空便の運休が続く。予約に応じて飛ばすヘリ便は定員5人。1日最多でも4便に限られるなど確実に乗れる保証はない。

 台風が来る前に仕事で本島に渡った末吉亜矢子さん(32)は「16日に帰る予定だったが船が出なかった。10日間もホテルで延泊を続けた人もいた」と話し、宿泊代などの負担が生じる窮状を語った。

 村は、港の改修工事に来年度から着手するとしているほか、定期航空便の再開についても第一航空以外を含めた運航会社選びを県に求めている。