マンションなどの空室を旅行者に宿泊施設として有料で提供する無許可の「違法民泊」を巡り、沖縄県那覇市に対し、周辺住民や管理会社などから寄せられた苦情が、昨年10月~今年9月で約40件に上ったことが27日、分かった。このうち、提供している事業主と連絡がつかないなどで市が営業中止の指導取り締まりをできずにいる事案は約7割に上るという。

那覇市全景

 那覇市健康部の大城弘明部長が市議会9月定例会で、屋良栄作議員(なはの翼)の質問に答えた。市によると、民泊の仲介サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」に登録中の市内施設は約300件で、大半が旅館業法の許可を得ていない無許可営業とみられる。

 一方で仲介サイトは、実際に予約しなければ事業主の連絡先が分からず、実際と違う住所が登録されるケースも見られる。苦情が寄せられれば、市職員が宿泊施設を訪ねるが、事業主が不在で、マンション管理会社を通しても連絡のとれないケースも多い。このため約40件の苦情中、指導できたのは9件に留まる。

 マンションに住人でない不特定多数の旅行者が定期的に出入りする不安感や、話し声の騒音を訴える苦情が多いという。大城部長は「実態把握が困難で、指導に苦慮している。悪質事例は警察と連携を図りながら対応したい」とした。
 市内の違法民泊に関する相談は市生活衛生課、電話098(853)7963。