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  • 那覇市のしまくとぅば継承・普及に向けた運動が岐路に立っている
  • 市役所内では根付きつつあるが、市民向けは大人向け事業がゼロに
  • 識者「文化を継承するツール。継続的に取り組んでほしい」

 那覇市の「ハイサイ・ハイタイ運動」が、ことし5年目を迎えた。日常業務にしまくとぅばを取り入れる市役所内の草の根運動が根付きつつある一方で、市民向けは、本年度はしまくとぅば継承・普及に特化した大人向け事業がゼロに。関係者は「『ハイサイ』の一歩先をみてほしい」と訴えている。(社会部・篠原知恵)

那覇市が「ハイサイ・ハイタイ運動」を盛り上げようと導入した「ハイサイ君(通称)」の自動販売機=那覇市役所裏手

 「ハイターイ」のあいさつで始まる朝礼や庁内放送、毎日午後3時に流れるしまくとぅばのラジオ体操。市役所内には「ハイサイ市民課」に「ちゃーがんじゅう課」、通称・ハイサイ君の登場するステッカーや自動販売機まで-。

 2012年4月、翁長雄志前市長(現知事)の肝いりで始まったハイサイ・ハイタイ運動。「日々の生活でうちなーぐちを耳にする機会がめっきり少なくなった。特に役所内はそう感じる」。運動スタート初日の前市長の発言を受けた形で役所のあちこちにしまくとぅばが踊り、市職員に冊子「すぐに使えるウチナーグチ」も配布。まさに行政を挙げた運動が滑り出した。

 それから5年余り。12年に運動推進計画を取りまとめた市の企画調整課の担当者は「庁内で確かに息づいてきている。庁内のメールやりとりにしまくとぅばを使う職員も増えた」と、確かな歩みに自信を深める。