【松田良孝通信員】春と秋の大規模な渡りが沖縄など南西諸島でも観察されるアカハラダカ1羽が9月27日に台湾を襲った台風17号を逃れてフィリピンのルソン島に渡ったことが、電波発信機を使った追跡調査で確認され、話題になっている。台湾紙「自由時報」が29日までに伝えた。

バンナ公園上空を飛ぶアカハラダカ=2015年、石垣市内

 「阿財」と名付けられたこのアカハラダカは、台湾南部の国立公園を管理する墾丁国家公園管理処が台湾猛禽研究会に委託して調査。5月10日に墾丁を飛び立った後、1カ月近くかけて約1500キロ北に位置する中国山東省に到達。約80日間滞在した後、9月25日に台湾に戻ったことが確認され、「渡りのコースが明らかになった世界初のケース」(26日付「自由時報」)などと報じられていた。

 このときすでに台風17号の台湾襲来が予想され、専門家は「阿財は台風を避けて南下するのではないか」とみていたが、電波発信機を使った追跡でこの予想が的中したことが分かった。ルソン島には、電波発信機付きのアカハラダカ5羽が阿財より先に到達しており、合わせて6羽の追跡調査は今後も続けられることになっている。