台風18号の接近で、沖縄気象台は3日、沖縄本島地方に暴風、波浪、大雨、高潮の「特別警報」を出した。しかし、沖縄本島中南部での最大瞬間風速は、那覇市樋川で3日午後11時10分に観測された33・6メートルが最大。本島北部は暴風域にも入らなかった。記録された気圧の最も低い実測値は、中心付近が通過した久米島での957・2ヘクトパスカル。「数十年に1度の重大な災害に警戒」を呼び掛けた気象台の予報とは裏腹に、風雨は想定以下にとどまった。

くの字に折れた電柱。電線の被害が島のあちらこちらで見られた=4日午後、久米島町嘉

暴風ではがれ落ちたトタン屋根=4日午後、久米島町大田

くの字に折れた電柱。電線の被害が島のあちらこちらで見られた=4日午後、久米島町嘉 暴風ではがれ落ちたトタン屋根=4日午後、久米島町大田

 気象台は3日午後5時に記者会見を開き、「現時点で発達のピーク(915ヘクトパスカル)を迎えている。今後勢力を強めることはなく、特別警報を発表する可能性は低い」と説明。ところが、午後6時に905ヘクトパスカルまで下がり、午後7時2分、沖縄本島地方に「特別警報」を発表。午後8時には再び会見を開くなど、対応は混乱した。

 最初の会見後、気象台は、衛星画像や風の分布の確認などの解析を続け、予想を超える905ヘクトパスカルまで勢力が拡大していると判断。今後の予想や特別警報の対象地域などを気象庁と協議した上で、沖縄本島地方全域と決めた。

 沖縄に接近する台風で特別警報を出す場合、最大風速60メートル以上または910ヘクトパスカル以下が発表基準となる。気象台の担当者は「今回は両方の基準を満たしたため発表した」と話す。

 地域によっては、気象台の予報と実際の風雨の強さに食い違いが出たことを認め、「台風の予測には技術的な限界がある」とした上で、「特別警報は市町村をまとめた区域ごとに細かく発表するべきだった。警報の運用は改善する必要がある」と話した。