日中の日差しはまだ強く汗ばむくらいだが、台風が去ってから朝晩は涼しく、だいぶしのぎやすくなってきた。トンボが飛び交い、クヮンソウ(和名アキノワスレグサ)も咲いている。季節は秋

▼「沖縄は夏と冬しかない」と言われることがあり、確かに四季の感覚は乏しいが、夏から一気に冬とはいかない。その端境期が今の時期なのかもしれない。「秋風(アチカジ)」という言葉もちゃんとある

▼秋と言えば祭り。那覇大綱挽がきょう開かれる。全長200メートル、重さ43トンもの大綱を、観光客や外国人も含めた万余の人が引き合う光景は、毎年感動を呼ぶ。八重瀬町では青年エイサー祭り。息づく伝統と迫力を肌で感じてもらいたい

▼運動会シーズンでもある。子供たちが懸命に走り、踊り、躍動する姿はまぶしい。家族や友人とおしゃべりしながら囲む弁当もまた楽しい。きっと思い出の一ページになるはずだ

▼2学期制の学校は秋休みに入っている。長いところでは10日間。子どもたちはご機嫌だが、夏休みと冬休みにはさまれ、なかなか慣れない親も多いのではないか。期間中の過ごし方を話し合ってみるのもいい

▼家でのんびりと読書の秋も悪くない。晴れた夜には星空観察もできる。残暑はまだまだ厳しそうだが、充実した秋を過ごしてほしい。《あか☆(「くの字点」平仮名の繰り返し符号)と日は難面(つれなく)もあきの風》 芭蕉(玉寄興也)