「インスタント食品ばかりで下痢ぎみ」「お金がなくて頭ジラミの駆除ができない」「栄養不足で低血糖になり、保健室で黒糖を食べさせる」-。本紙の小中学校アンケートに続々寄せられた、「口腔(こうくう)崩壊」にとどまらない保健室からの悲痛な叫び。家庭の状況が子どもの心身に影を落とし、命さえ奪いかねない実態がある。子の小さな「S0S」を医療機関にどうつなぐか。学校現場の苦悶(くもん)も透けた。

 アンケートでは、経済的事情で「眼鏡を買えない子がいた」との回答も全体の3割(34校)に上った。沖縄県内市町村で就学援助に「眼鏡代援助」を盛り込んでいるのは北大東村と恩納村だけ。本島北部の小学校などでは「眼鏡を買えず、席替えではいつも一番前が固定席の児童がいる」という。

 「病院に行くお金がなく、体調不良を訴えると親に怒られるという生徒が数人いる」。離島の中学校教諭が明かすのは、保護者に気兼ねして体調不良を隠す子どもの存在だ。

 本島南部の小学校教諭は「インフルエンザだと長期出席停止となり家にいて困るから検温するな、と親に言われた」という事例を挙げ、離島の小学校教諭も「保護者を悪く言われたくないのか、限界まで我慢する」と続いた。

 一方、体調不良の子どもを医療機関につなぐ厳しさを嘆く声も相次いだ。

 那覇市など複数の小学校では「就学援助などで無料治療できる、といくら説明しても連れて行かない」。保護者が漢字が読めずに支援制度を知らなかったり、離島やへき地で病院に行く交通費がない事例も報告された。

 給食費未納などがあると保護者と連絡が取れなくなり、子の緊急事態を伝えられないケースも少なくないという。中にはインフルエンザに罹患(りかん)しているのに通院せず、子を登校させる保護者に、学校長が指導した事例もあった。