エメラルドグリーンの海を進む帆かけサバニ。まさに沖縄の原風景だ。サバニは、荒波に強く、浅瀬でも小回りがきく沖縄の伝統的な小型船。さらに帆を張ることで高速で航海ができる。かつて、漁業や交通に利用されていた。

エメラルドグリーン色の海を風を受け進む帆かけサバニ(小型無人機から)

 糸満帆掛(ふーかき)サバニ振興会の大城清会長は「船体が流線形で美しく、構造的にも無駄がない。海人(うみんちゅ)の知恵が凝縮されている」と絶賛する。

 糸満の漁師たちは戦前、サバニで県内外の海に繰り出し、その名を知らしめた。戦後になると、船の推進力はエンジンに変わり、風を受けて進むサバニの姿は、だんだんと消えていった。その操船技術も失われつつある。大城会長は「海人の知恵をどう継承するかが課題」と話した。(写真・文 下地広也)