名護市辺野古の新基地建設を阻止するため、翁長雄志知事が岩礁破砕許可、サンゴの採捕許可、設計変更申請審査の3権限行使の本格検討に入ったことが分かった。このほか土砂など埋め立て用資材の搬入届け出審査など六つの権限も工事中断に一定の効果があるとみて行使を検討している。知事は承認の撤回も含め、あらゆる知事権限を使い新基地建設を阻止する構えだ。

翁長雄志知事

 県は、福岡高裁那覇支部へ上告受理申立書などを提出した3日以降、本格的な知事権限の洗い出し作業に着手した。来春にも出るとみられる最高裁判決を見据え、仮に敗訴した場合でも工事を止めるため、具体的な権限の検討に入った。

 庁内で検討した結果、農林水産部と土木建築部、環境部、教育庁の4部局で計13の権限が上がった。このうち、3権限を「工事に大きな影響を与える」として最有力視。6権限は、一時的な工期延長の可能性はあるが、大きな影響を与えないと評価した。

 3権限のうち、岩礁破砕許可は、来年3月に許可期限を迎える。沿岸部での建設工事を進める上で不可欠な許可のため、国は許可更新を求める考えだが、県は不許可を検討している。

 また、国は埋め立て区域に生息するサンゴの区域外への移植を計画しているが、移植には知事の「特別採捕」の許可が必要。県は安倍晋三首相が昨年3月の国会答弁で「埋め立てで消失する可能性があるサンゴ礁を適切な場所に移植する」と明言したことを重視し、基地建設前提の特別採捕も許可しないことを検討している。いずれも、県漁業調整規則に基づく許可判断。

 さらに、国が工事を進める上で必要な複数の設計概要の変更に関しても、県は不承認を検討。一方、廃棄物の適正処理指導など4項目は工事へ影響は与えないとして行使に消極姿勢だ。

 知事は承認取り消しから1年の今月13日、「辺野古新基地は造らせないとの固い決意で国と対峙たいじしたい」と述べ、あらゆる手段で阻止する考えを強調した。