忠孝酒造(豊見城市、大城勤社長)は21日から、自社で生産している泡盛入りの甕(かめ)を「琉球城焼(りゅうきゅうぐすくやき)」として発売する。釉薬(ゆうやく)を使わない荒焼の技法を継承。独自配合の土を高温で焼き締め、保存中に泡盛がしみ出す「漏れ」がほとんど無いという。購入後1年間、未開封で重量(甕と泡盛の合計)が1割以上減った場合、全額返金する保証制度を業界で初めて導入する。

購入後1年間の漏れを保証する、「琉球城焼」をアピールする忠孝酒造の大城勤社長=豊見城市、「くぅーすの杜 忠孝蔵」

独自の製法で焼き上げ、漏れがほとんどないという「琉球城焼」=豊見城市、「くぅーすの杜、忠孝蔵」

購入後1年間の漏れを保証する、「琉球城焼」をアピールする忠孝酒造の大城勤社長=豊見城市、「くぅーすの杜 忠孝蔵」 独自の製法で焼き上げ、漏れがほとんどないという「琉球城焼」=豊見城市、「くぅーすの杜、忠孝蔵」

 自社での甕製造は、古酒を入れた1升甕が半年後に大幅に減少していたというクレームがきっかけだった。焼き締めが甘いと、甕の表面から泡盛が少しずつしみ出す。大城繁会長は1989年、長期保存・熟成に耐えうる甕を作るため、研究開発に着手した。島尻ジャーガルと琉球赤土の2種類の土をブレンドし、焼きなどの工程も独自の技術を確立した。泡盛メーカーによる甕製造は初めてのことだった。

 その後、28年にわたってノウハウを蓄積。焼き締めの度合いを示す「収縮率」は45%と高く、過去に作られた甕からも漏れはほとんどないという。立ち上った炎がつける「窯変」という文様も特徴。現在、3人の陶工が4合(720ミリリットル、税別5千円)~1斗(18リットル、同5万円)を中心に、年間1万個以上を生産している。

 これまで「忠孝南蛮荒焼」として販売していたが、保証制度の導入を機に名称を一新。世界遺産に登録された「グスク」にあやかり、泡盛文化を継承・発展させていきたいという思いを込めた。

 全額返金の保証制度は、21日に開幕する沖縄の産業まつり会場でスタート。自社店舗や卸は24日から。

 商品には甕と泡盛の総重量が記載され、購入日から1年間、未開封で1割以上減っていれば購入額を返金する。

 大城社長は「甕仕込み泡盛の不安だった漏れを解消し、消費者に安心して購入していただける。世界に誇れる泡盛文化、業界の発展につなげたい」と話している。

(上)購入後1年間の漏れを保証する「琉球城焼」をアピールする忠孝酒造の大城勤社長(下)独自の製法で焼き上げ、漏れがほとんどないという「琉球城焼」=豊見城市、「くぅーすの杜 忠孝蔵」