「娘に生きる道を与えてくれてありがとうございます」-。重い心臓病を患う森川陽茉莉(ひまり)ちゃん(1歳9カ月)の心臓移植のための募金が20日、目標額に届いた。7・5キロの小さな体で病気と懸命に闘う陽茉莉ちゃん。その未来への一歩をつないだ無数の支援に、父の孝樹さん(31)、母の佳菜子さん(24)は、幾度も感謝の言葉を繰り返した。

心臓移植を待つ森川陽茉莉ちゃん親子=19日、都内

 アンパンマンに、音の鳴るピアノのおもちゃが大のお気に入りの陽茉莉ちゃん。孝樹さんらが名前を呼ぶと、お返事したりにっこり笑うようになった。体重制限のあった1年前より体重も約4キロ増えたという。

 約3億円という莫大(ばくだい)な手術費を前に、約3カ月前に募金活動を始めた当初は「現実味が出なかった」という孝樹さん。だが日を追うごとに広がる支援の輪に「私たち家族の身勝手な願い」から「皆の願い」になっていくのを肌で感じた。20日、都内の病院に入院する娘に直接「よかったね」と報告したという。

 沖縄で支援の灯をともしたのは、うるま市出身の孝樹さんの同級生たち。「ひまりちゃんを救う会」の津波成将共同代表は「当初、両親だけだった陽茉莉ちゃんを支える手が太く、大きくつながった」と思い返す。

 目標額には達したが「まだ移植手術のスタートラインについたばかり」。米国で臓器提供者を待ち、術後も治療やリハビリ生活が待ち受ける。「無事に帰国できるその日まで支援を続けていく」。津波共同代表は前を見据えた。