国の文化審議会(馬淵明子会長)は21日、沖縄県大宜味(おおぎみ)村役場旧庁舎(村大兼久)を重要文化財(建造物)に指定するよう松野博一文部科学相に答申した。旧庁舎は県内で最も早い時期に建てられた鉄筋コンクリート造りで、現存では最古。近く官報に告示され、正式に認められる。県内の国指定有形文化財は32件目(国宝含む)で、建造物としては2009年指定の津嘉山酒造所施設に次いで22件目。

国の重要文化財に指定された大宜味村役場旧庁舎(村役場提供)

 現庁舎に隣接する位置にある旧庁舎は、1925年(大正14年)に竣工(しゅんこう)した。木造建築が主流の時代に、台風や白アリ対策のために鉄筋コンクリート造りを採用したとされる。設計は国頭郡の建築技師の清村勉氏。

 中央ホールの周囲に執務空間を配し、ホール上方には屋上から突き出すように八角形の塔屋があるなど、役場庁舎としては独創的な造りになっている。

 新庁舎建設に伴って72年に役場機能を終え、その後は関連団体の事務所などとして使われた。現在は村史編纂(へんさん)室が利用している。

 米須邦雄村教育長は「旧庁舎から現庁舎に移転した際、取り壊さずに残すという選択をした当時の判断が今につながった。旧庁舎には、建設した大工をはじめ先人たちの思いがこもっている。今後は国や県と連携し、大切に保存・継承していきたい」と話した。