同じ場所にこれだけ「うちなあむん」(県産品)がそろうのはこのイベント以外にない。

 さまざまな分野で地元の資源を活用した新商品の開発が進んでおり、各ブースをのぞくだけでも、県産品が年を追うごとに進化しつつあることを実感することができる。

 第40回沖縄の産業まつりが21日から、那覇市の奥武山公園、県立武道館で始まった。

過去最多の552社・団体が出展している。23日まで。

 「沖縄県推奨優良県産品展」や商工会の特産品を集めた「ありんくりん市」などの定番のほか、最新ロボットを展示・実演する「スケルトニクス・ロボット展」、40回目の節目を記念して開かれる「海洋産業特別展」など、次世代産業についても展示しており、これまでになく多彩だ。

 健康食品や化粧品、加工食品などの多くは、天然の素材に含まれる有益な成分に目をつけ、加工技術を施して製品化したものである。産業まつりにも、その種の素材や資源を活用した新商品が並んだ。

 染織・工芸品、かりゆしウエアなどの分野でも、伝統の中に現代性を現代性の中にワンポイントの伝統を取り入れた新商品が目立つ。苦戦が続く泡盛業界は、新規需要開拓のため、各ブースに新商品を展示した。

 県産品の進化が急速に進んだということは、逆に言えば、競合商品や代替商品が全国至る所で開発・販売され、競争が激しくなったことを物語る。走り続け進化し続けなければ、競争に生き残れない時代になったのである。

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 復帰前の島産品には「安かろう悪かろう」のマイナス・イメージがつきまとった。復帰後も、品質やデザインなどの難点を指摘する声が後を絶たなかった。

 県外に積極的に打って出るようになったのは、1980年代に入ってからだ。88年の第12回産業まつりは「沖縄発本土行き」というテーマを掲げ、県外での販路開拓をアピール。折からの「沖縄ブーム」で県産品は健康食品を中心に飛ぶように売れた。

 「沖縄ブーム」は去った。今、県や業界が期待するのはアジアの成長力である。中国や東南アジアでは経済成長に伴い爆発的な数の中間層が誕生しており、県産品のマーケットは国内だけでなく中国、台湾、東南アジアにまで広がっている。

 経済のグローバル化とアジアの経済成長によって、かつてない状況が生まれており、可能性が広がっているのは確かだ。

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 アジアの販路開拓に向け、ビジネス・チャンスを広げる手助けをする仕組みが「沖縄大交易会」である。大事なことは、交易会や産業まつりを訪れるバイヤーを振り向かせるだけの魅力ある新商品を開発できるかどうか、である。

 素材の良さ、品質の高さ、新商品を生み出す技術力、ざん新で魅力的なデザイン力、価格設定、安定した供給体制-など、越えるべきハードルは高い。産業まつりのにぎわいが、それぞれの産業の活性化につながるような仕掛けづくりが必要だ。