【名護】「チキンの唐揚げよりエビフライがおいしいよ。長命のこつはおいしいものを食べて薬をちゃんと飲むことだよ」。名護市汀間の又吉千代さんはことし数え97歳のカジマヤーを迎えた。8日、同区や生まれ故郷の安部区などを、千代さんを乗せた花車と子、孫、ひ孫が車列を組んでパレードし、沿道から温かい祝福を受けた。

「おめでとう」といとこの金城敏子さん(写真右)から声を掛けられる又吉千代さん=名護市、安部公民館前

 千代さんは15歳年上で30年余り前に75歳で他界した又吉宝善さんと結婚。子ども7人、孫17人、ひ孫14人の子宝に恵まれた。

 汀間公民館では青年会のエイサーが盛り上げ、区民ら約100人がパレードを送り出した。芥川賞作家で芸人の又吉直樹さんは千代さんの孫。千代さんの長男で直樹さんの父巳敏さんと母みよ子さんも花車に同乗し、笑顔で手を振り出発した。

 安部区では千代さんにあやかろうとおよそ50人の区民が歓迎した。千代さんのいとこ金城敏子さん(86)は「千代さんのきょうだいはもういない。私が一番近い親戚」と握手を交わし、互いに涙ぐんだ。

 汀間から安部、瀬嵩、大浦までゆっくり進んだ車列が折り返し地点の「わんさか大浦パーク」に差し掛かると、居合わせた観光客らも一緒に祝いパレードを盛り上げた。

 孫の又吉章也さん(23)は「おばあちゃんは料理はあまり上手でないけどカメーカメー(食べなさい)攻撃はすごいよ」と笑顔で話す。ひ孫の屋冨祖七海さん(大宮中1年)は「大おばあちゃんとの会話は成立しなくてもいつも楽しい」とにっこり。四女の仲座和歌子さんの婿、繁さん(61)は「自分は八重瀬町小城だけど、汀間の人の温かさは一番。だから長生きするのだろう。二番が小城かな」と義母の長命をたたえた。

 巳敏さん夫婦は「長生きしてくれて本当にうれしいです」と感慨深げに話した。千代さんは「昔あんなに難儀した分、今は上等。宝善の分までもっと長く頑張るさ」と意気込んだ。