【森田のりえ通信員】毎月第2金曜の午後7時、ロサンゼルスの北米沖縄県人会館の一室で「ウチナーグチ」クラスがはじまる。講師は元県人会会長の比嘉朝議さん。クラスは2002年に受講者6人からスタートし、1年後には40人を超えた。一時は60人にもなり毎週クラスを開いた時期もある。現在は月1度で平均受講者は16人。ハワイや南米からの移住者が多い。

「チムグクルを理解するために」とウチナーグチを教えている比嘉さん=ロサンゼルス

 クラス開講のきっかけは1980年代、沖縄県が海外に住む県人に目を向けるようになり、留学生システムをスタートさせ県費留学生を受け入れるようになったこと。

 沖縄で伝統芸能を勉強した人たちがアメリカに帰って芸能活動をするようになったが「技術的には向上しているが、何か欠けている」と感じた比嘉さん。「伝統文化の基礎は言葉。言語を理解しなければチムグクルが分からず、至芸に達することはできない」と気付いたという。

 クラス開講から10周年の節目には、歌や踊り、三線などを交えたウチナーグチ発表会も開催。さらに日本語ラジオ放送でウチナーグチの番組を11年間続け、学校や各コミュニティーで沖縄語と文化や歴史の講演を行うなど沖縄を発信している。

 ユネスコで、危機にひんしている言語とされた「沖縄語」。今では言語学や民俗学を研究する日本の大学の教師やロサンゼルス地域の大学生も授業を参観しに訪れる。来年は開講15周年を迎える。比嘉さんは「寸劇などを盛り込んだ発表会を計画し、すでに準備を始めている」と意欲的だ。