【ジョン・ミッチェル特約通信員】米軍普天間飛行場で2005年から16年の間、航空機燃料などの流出事故が少なくとも156件発生していたことが情報公開請求で入手した海兵隊内部文書で分かった。このうち日本側に通報されたのはわずか4件にとどまった。

普天間飛行場の流出事故(2005年~16年)

 普天間の汚染実態が明らかになるのは初めて。嘉手納基地では10~14年に206件が発生、うち日本側への通報は23件だけだったことが分かっている。

 普天間で流出したのは航空機燃料1万2886リットル、軽油1117リットルなど。件数は05年と13年が最も多く25件、次いで06年の23件、14年の20件。ただ、公開された内部文書には欠落部分があり、実際の件数はもっと膨らむ可能性がある。

 消火剤は計2669リットル流出したが、1件の事故も日本側に報告されなかった。07年には757リットルが流出した事故があり、うち189リットルは基地外に出ていた。作動油は合計で405リットル流出していた。消火剤や作動油は残留性有機汚染物質のフッ素化合物PFOS(ピーホス)を含む可能性がある。発がん性、免疫機能の損傷、胎児・幼児への悪影響が知られている。

 ことし2月、県企業局の調査で普天間周辺の湧き水から1リットル当たり約80ナノグラムのPFOSが検出された。日本に環境基準はないが、米環境保護局(EPA)は5月、飲料水では70ナノグラム以下とするよう勧告している。

 事故の多くは人為的要因で起きていた。例えば15年9月の軽油757リットルの流出は、軽油貯蔵システムの建設中に、作業員がミスをしたことが原因だった。