【石垣】八重山の観光資源を活用したウエディング関連商品の開発に取り組むアルル(石垣市、仲筋正和社長)は24日、伝統文化を取り入れた初のオリジナルウエディング「石垣島自然式『美ら結』」を発表した。島の祭祀(さいし)を担う神司が式を執り行い、八重山の伝統歌で門出を祝う、というこれまでにないスタイル。インバウンド(訪日外国人客)の受け皿も視野に来年1月から販売し、島の魅力を生かすブランド化を目指す。

新たな夫婦の門出を八重山の伝統歌で祝福する神司の荻堂久子さん(中央)=24日、石垣市新川・フサキリゾートヴィレッジ

 2014年に経済産業省の地域資源活用事業計画の認定を受け、中小機構沖縄事務所の支援で2年掛かりで開発した。新婚のほか、既婚者の記念日や友人・恋人らが絆を再確認するセレモニーも想定。伝統文化とリゾートウエディングの魅力を同時に体験できる商品を目指した。税抜き15万円(写真や衣装などはオプション)。

 神司は同市平得の拝所・大阿母嶽(ホールザーオン)の荻堂久子さん(72)。二つの伝統儀式、ヌディヌチャーシー(喜びも悲しみも共に乗り越える-の意味を込め1枚の着物を二人で羽織る)とウビナディ(聖水で清める)を経て永遠の愛の約束を二人に導き、八重山古典民謡「かたみ節」「みるく節」で祝福する。

 完成披露会を兼ねた公開挙式が同日、市内のホテルであり、広島県の小田寛さん(42)菜美さん(38)夫妻が永遠の愛を誓った。二人は「自然とつながるような感じで最高。幻想的だった」と笑顔。荻堂さんは「神への感謝、命を育んでくれる海や自然神への感謝が深まれば。八重山にしかない文化で多くの方に神聖な式をしてほしい」と話した。

 県内のリゾートウエディングは15年に1万4175組(前年比17・5%増)と過去最高を記録した一方、石垣はその約7%の900組余り。仲筋社長は「石垣の認知度はまだまだ低い。専門家などと連携し、島の魅力をもっと光らせる商品として広げたい」と意欲を語った。