宜野湾市嘉数の三線工房ゆい(上里忠弘代表)と、那覇市で民謡ステージ「姫」などを運営するサンシーン(宮里拓樹社長)が、経験やこつに頼らず簡単に三線の調弦ができる「戻らない」カラクイ(糸巻き)を共同開発した。初心者だけでなくプロの演奏家らにも好評だ。(中部報道部・前田高敬)

アルミ棒と樹脂を使った「戻らないカラクイ」の例。通常のカラクイ(一番下)と違い色や飾りも自在に楽しめる

三線工房ゆいの上里忠弘代表(右)とサンシーンの宮里拓樹社長=14日、宜野湾市嘉数

アルミ棒と樹脂を使った「戻らないカラクイ」の例。通常のカラクイ(一番下)と違い色や飾りも自在に楽しめる 三線工房ゆいの上里忠弘代表(右)とサンシーンの宮里拓樹社長=14日、宜野湾市嘉数

 従来のカラクイは、同じ木製の棹(さお)との間でわずかな摩擦力しか働かず、初心者や県外・国外で三線を独習する人は巻いてもすぐ弦が緩むことが多かった。弦が戻らないようカラクイに代えてウクレレ用の金属製糸巻き(ペグ)を取り付けるといった方法もあるが、高価で伝統的三線と外観が変わりすぎるなど難点があった。

 これに対し「戻らない」カラクイはアルミの軸に合成樹脂の取っ手を付けたもの。安価で、軽く回すだけで「切れるほど巻き上げても弦はほぼ戻らない」(上里さん)。樹脂部分の工夫で伝統三線と並べても違和感のない外見を保てるメリットもある。

 母親の民謡歌手、我如古より子さんも愛用していると話す宮里さんは「カラクイは割れやすく予備が必須だが、丈夫な戻らないカラクイはその心配がない」。曲に合わせ素早く調弦を変えるのも簡単な上、衣装に合わせた飾りや色彩豊かなカラクイを使う「遊び」も可能とあってプロ演奏家にも広がりそうな勢いだ。

 取っ手を太くすればさらに調弦に使う力は少なくて済み「手の不自由なお年寄りや障がいのある方でも大丈夫」と上里さんらは新たなカラクイの広がりに期待している。手持ちの三線に戻らないカラクイを取り付けるには加工費含め1万2千円。戻らないカラクイ付き三線と弾き方を学べる動画などをまとめたセットを新たに購入する場合は1万5千円から。詳細はホームページ http://www.rakuten.co.jp/auc-yuisansin/