日中の銀座は外国客であふれかえっている。特に中国などアジア諸国から観光客が多い。学生だった20年以上前は、アジア人といえば留学生で、銀座を闊歩(かっぽ)するのは日本人か欧米人だったから、世の変化をひしと感じる

▼日本を訪れる観光客が増える一方、人気の訪問先はどこも宿泊施設が不足しているといわれる。そのため空き部屋に旅行者を有料で泊める「民泊」が広がっている

▼外国客にとっても便利で、空き部屋の所有者にとっては資産の有効活用になり、双方にメリットはある。外国客3千万人を目指す国も後押しする

▼利用が進むほど、地域とのあつれきも生じる。「出したごみが分別されていない」や、「知らない外国人が出入りして不安」などなど。新宿区では民泊に関する住民からの苦情が本年度上半期で100件以上あり、すでに前年度の総数を上回った

▼近所の迷惑顔に囲まれては、観光客も過ごしにくいに違いない。トラブルの原因の一つに、周囲の住民に告げずに部屋を貸したりすることがある。国もマンションの管理規約に民泊の受け入れ可否を明示するよう求める考えだ

▼急速に伸びているだけにさまざまなルールづくりが追いつかない。観光立県の沖縄でも、観光客が過ごしやすく、周りとのトラブルも低減できる方策をより積極的に検討してはどうだろう。(宮城栄作)