沖縄県酒造組合(玉那覇美佐子会長)は28日、2021年度までに出荷量を拡大させる中長期戦略を発表した。沖縄に適した原料のインディカ米を開発し、純県産泡盛の製造に挑戦する目玉施策などで出荷量減少に歯止めを掛ける。酒造会社全45社(休業1社除く)の経営状況を初めて公表。3分の1の15社が営業赤字だった。各社の経営の透明化、法人化推進も盛り込み、県民の理解も得ながら、酒税軽減措置の延長につなげたい考えだ。

中長期戦略を発表する玉那覇会長(右から2人目)ら沖縄県酒造組合役員=28日、那覇市・県酒造組合

 出荷量は15年比24・7%増の2万4千キロリットルを目指す。内訳は県内が3・9%増の1万7千キロリットル、県外が2・5倍の7千キロリットル。単式蒸留焼酎の全国シェア5%の目標も掲げた。

 中長期戦略では商品開発、販売促進、経営改善・社会貢献の三つを柱に据え、23項目に取り組む。

 県産インディカ米の研究開発は、17年度から行政やJA、農家と協議を開始。18年度から試験米を作り、21年度をめどに純県産泡盛を製造する計画。

 多様化する消費者ニーズに合わせた商品開発も推進する。商談会を通じた県外・海外への出荷拡大、ホテル組合や沖縄観光コンベンションビューローと協力した観光客の取り込みも狙う。

 琉球王朝時代に古酒を貯蔵していた首里城の銭蔵の復元や、泡盛の乾杯条例制定の運動も手掛ける。

 整備が滞っている「古酒の郷(さと)」はオリオンビールと協力し、事業を前進させる。

 同日、会見した玉那覇会長は「全国的にも酒類業界が厳しい中、現実的な目標を設定した。沖縄の地場製造業として目標を達成し、地域にも貢献していきたい」と述べた。