沖縄県で起きた元海兵隊員で米軍属の男による女性暴行殺人事件の発生から28日で半年が経過した。未来を奪われた女性を悼み、遺体遺棄現場には現在も花が手向けられ、友人や事件現場周辺の住民は癒えない痛みを抱えている。

遺体が遺棄された現場付近に手向けられた花や水=28日午後7時ごろ、恩納村

 「まだまだこれからの人生が無駄にされた。これを許せる人はいない」。ことし1月、女性と一緒に成人を祝った同級生(20)は、悔しさを抱えながらも「女性の分も」と一日一日を大切に過してきた。「思い出したくないほど悲惨な事件。でも、思い出さないといけないし、女性を決して忘れてほしくない」と望んでいる。

 軍属の男が女性を襲ったうるま市塩屋の空き地は雑草が生い茂っていた。交通量は多いが、人の行き来は少ない。

 近くに住む男性(69)によると、政府が「犯罪抑止策」として導入した青色回転灯のパトロールはよく目にするようになった。それでも事件以降、夜にウオーキングする人は減った。「防犯カメラや街灯などの環境が整っても、事件の不安は消えないのではないか」と推察する。

 現場に近い川田自治会の上江洲ハツ子会長(69)は、女性の失踪直後から捜索に関わった。元気に戻ってくると信じ、両親や交際相手の男性が必死に探し回っていた様子が忘れられない。「現場近くを通ると今も心が痛む」と話す。

 「軍属の男は犯行を黙秘したまま起訴された。せめて真実を話し、罪を償ってほしい」と願っている。